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残業代の時効は2年!?

残業代は、過去2年に遡って請求できる

残業代は、過去2年に遡って請求できる 残業代を請求され、支払うことになったら時効は2年。
すなわち、遡って2年分を支払うことになります。

さらに、支払うことになるのは残業代だけではありません。
さまざまなペナルティが科せられる可能性があるのです。

まずは遅延利息を年6パーセントの割合で請求される可能性もあります。また、請求する人が退職者の場合、退職日の翌日から実際に支払われるまでの期間について、年14.6パーセントの遅延損害金の請求を受けることもありえます。さらに「付加金」というものもあります。

簡単に言えば、未払い金額と同等の金額を請求できるというもので、たとえば未払い金額が100万円になった場合、付加金も100万円請求することができ、合計200万円の請求を受ける場合もあります。

つまり、サービス残業などを放置したまま残業代を支払わずに後から請求されると、もともと支払うべき金額よりもさらに大きな金額になるということです。それだけ残業代の未払いというのは大きなリスクなのです。

いちばん簡単な解決方法は、法律どおりに残業代を支払うことです。しかし、先ほどの計算のように法律どおりのやり方では、実際にはやっていけないという中小企業がほとんどですから、実情には合っていません。「時間ばっかりかかって、効率が上がらないばかりか、残業代まで払うのか!」と嘆きたくもなります。
経営者の悩みは深まるばかりです。
 

時間給制度と能力給制度は水と油

時間給制度と能力給制度は水と油 成果に沿って給料は支払いたいが……

現在の法律に、違和感を感じる経営者も多いかもしれません。その大きな原因は、なんといっても法律は時間だけを賃金の対象と考え、労働の質や内容は一切問うていないからです。会社は、能力に基づく成果に応じた給料を支払いたい。

法律は、時間に比例した給料の支払いを命じる、というスタンスです。

「いくら時間をかけても成果がなければ高い給料は支払えない」
と考える会社に対して、法律は、「成果はどうであれ1日8時間働いたらいくら払うのかを決めてください。
その上で、残業があったら、成果があるかどうかは知りませんが、割り増し賃金を払ってください」

という発想です。根本的な考え方が違い、水と油のように、交わることが難しいのです。

残業代未払いの問題は、早々に解決しておかなければいけません。しかし、中小企業にとっては、残業代を
法律どおりに払ったら潰れるし、払わなかったら潰される。にっちもさっちもいかない状況なのです。

でも、この考え方の違いの部分に解決策があります。時間給の考え方と能力給の考え方を融合させて解決する。
そんなうまい方法があると思いますか?
あります!
でもこれまでのやり方にこだわっていてはいけません。法律の考え方(つまり、時間です)を否定するのではなく、それを積極的に取り入れつつ、成果という実態にも合った新しい賃金体系をつくりあげることができるのです。
 

わが社の給料、どこに問題が?

わが社の給料、どこに問題が? あなたの会社では、給料の計算をどのようにやっていますか?賃金に関しては、各社それなりに工夫をしているようですが、それがこれからの労務問題に対応するという観点から見た場合に問題がないとは限りません。
 
よくある賃金のパターン
  • 基本給を低めに設定して、各種手当てを手厚くするように工夫している。
    残業代や休日手当ては、各種手当てを除外した。
    基本給を基礎にして計算。有給休暇での支払いも、基本給だけを支払っている。
  • 残業は届出制。届出があったものについては残業代はキチンと支払っている。届出がないものは、本人が勝手にやっているだけだから、会社は関知しない。
  • パートやアルバイトが残業した場合、その賃金は、正式に、時給×時間で計算して支払っている。
  • 歩合制をとっているので、成果に応じて支払っているから、残業や休日出勤は、賃金の対象として計算しない。
  • 役職がある社員には、残業代は支払わない。
  • 営業手当てに残業代を含んでいるので、営業職の社員には、とくに残業代としては支払っていない。
  • 入社のときに、「残業代込みの給料だから、残業をいくらしても残業代は支払われないけれど、それでもよければ入社してください」と説明し、合意を得ているので、残業代は支払っていない。
さて、残業代請求トラブルになった場合、問題ないものはいくつあるでしょう?
残念ながら、ひとつもありません! すべて、ダメです! つまり、訴えられたら100パーセント会社側の負けです。
どこがいけないのでしょう?
悪い例
平成21年4月1日~平成22年3月31日の1年契約書を作成。「自動更新」の形をとり、管理は特にしていない。2年ほど勤めた社員に対して、「辞めてもらいたいので、平成23年3月31日で“2回目の契約期間満了”ということで、契約期間満了につき、更新はしません」などといきなり通知。当然、社員は、今年も自動更新されるものと考えていました。「何も悪いこともしていないのに、いきなり契約更新をしないなんておかしい」ということになり、不当解雇として問題になる可能性があります。

この悪い例には問題が2点あります。

1)  更新の有無があることの明示(上記の例では「更新しないことがある」ということの明示)
2)  更新の判断基準の説明


最初の契約締結時または更新時に、この2点が明確になっていません。
では、どうするのが正しいのでしょ鵜?
良い例
平成21年4月1日~平成22年3月31日の1年契約書を作成。「更新する場合がある」という形をとり、毎年、更新手続きを行っている。毎年の更新時期に、本人に対し、何が問題で何を改善する必要があるか、また、何をどのように頑張る必要があるかなどを説明。更新しない契約社員も存在していた。その中で、2年ほど勤めた社員に対して、「どうしても会社が望む基準には達しないので辞めてもらいたい。平成23年3月31日で“2回目の契約期間満了”ということで、契約期間満了につき、更新はしません」という旨を、最低でも1カ月前までには通知。

法律的には、期間を決めた契約社員(有期労働契約)のためには、更新の有無と、更新に関する判断基準を明示しなければいけません(労働基準法第14条第2項に基づく「有期労働契約の締結、更新及び雇止めに関する基準」平成20年3月1日厚生労働省策定)。これにより、労働者は、自分がどういう立場にいるかを理解することができます。
契約更新に対して、むやみな期待や不安を持ちにくいわけです。先ほど良い例では、契約は「更新することがある」という内容で、更新が確定ではなかったという点で、社員も納得しやすく、もめごとになりにくいというわけです。
さらに、雇い止めをするときは、「契約を更新しない」という予告を30日前までにしないといけません。
30日前予告が必要となるのは、次のとおりです。

1) 有期労働契約が3回以上更新されている場合
2) 1年を超えて継続勤務している場合
3) 1年を超える契約期間の労働契約を締結している場合

もちろん、契約時に「契約を更新しない」と明確に伝えている場合は、その必要はありませんが、実態は更新が行われていれば、予告が必要になるのです。

大切なのは、トラブルを避けることです。最初は有期雇用であっても、更新を何回も重ねたり勤続年数が長くなれば、労働者も「有期労働」であることを忘れ、更新が続くと思ってしまいます。そういう誤解が起きないように準備をすることが大切なのです。
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