中小企業サポートコラム

2013年1月 7日 月曜日

賞与の支給日在籍要件について


2013年!新年あけましておめでとうございます!!!2012年にご縁があった皆様、旧年中は大変お世話になりました。本年もよろしくお願い致します。2012年はご縁のなかった皆様、これからどうぞよろしくお願い致します。


さて2013年第1回目の話題は
賞与の支給日在籍要件です。
支給日在籍要件とは賃金について支給日に会社に在籍していなければいけないと定めた、労働者が賃金を受け取るための要件のことを言います。
 賃金には一般的な月例給与のように"既に働いた分に対して支払う後払い性格"を持つものと賞与や一時金のように"労働者の意欲向上のため、将来に向けて払う性格"を持つものがあります。
前者に対して支給日在籍要件を設けることは許されませんが、後者に対しては法律上使用者が必ず支払わなければならないものではなく、支給日在籍要件を設ける事については意見が分かれています。
(※賞与や一時金であっても、就業規則等により支給基準が定められている場合は使用者に法律上の支払義務が発生します。)
当社にも賞与を支払う時期について「この場合はどうなるの?」というご質問を多々頂きます。今日は当社に寄せられるご質問の一部をご紹介していきます。

ケース1:退職の日を自分で選べない定年退職者には賞与支給日在籍要件を適用していて問題ないのか
当社の答え:問題なし。適用してよい。
労働者も定年退職日が支給日より前に来ることは知り得る事項であり、労働者にとって賞与の支払ないことが不測の事態とはならないため、支給日在籍要件の有効性は認められます。

ケース2:この度、遺憾ながら整理解雇をすることになった。労働者に責任のない整理解雇の場合に賞与の支給日在籍要件を適用してよいか。
当社の答え:違法とはいえないが、賞与を全く支払わないのはリスクがある。
整理解雇時における賞与の支払については労働裁判の判例でも見解が様々出ており、支給日在籍要件を適用するかどうかは確定していません。
ですが整理解雇は労働者に責任がなく、労働者に在籍していれば受け取れたであろう賞与を請求する権利が認められる可能性も高いため、賞与を全く支払わないのは使用者責任を問われるリスクがあります。

ケース3:元従業員の方から「以前働いていた会社で、賞与には支給日在籍要件が設けられていて、それは承知していた。退職は業務の区切りや引継を考えて申し出た結果、退職日は賞与支給日の1月半後となっていた。
ところが退職の申し出をした途端に、何の理由もなく、賞与支給日を当初予定されていた日の2ヶ月後に変更され、会社から賞与は支給できないと言われた。賞与を請求することはできないのか」

当社の答え:請求できます。
支給日在籍要件の支給日とは支給される予定の日をさし、資金繰りの都合など合理性のある理由がなければ、現実の支給の日が遅れたり、使用者が故意に支給を遅らせたりしても、労働者の賞与を請求する権利は守られます。

ケース4:支給日在籍要件を設けている場合、従業員が賞与支給日より前に死亡した場合はどうなるか
当社の答え:支給日在籍要件が適用され、賞与は支払わなくても問題ありません。
労働者死亡の場合は使用者の責任で労働者の地位を失ったわけではなく、労働者にも損害はないため賞与の支払をする必要はありません。


支給日在籍要件に関しては、在籍しなくなった理由が労働者側にあるか使用者側にあるか、労働者にとって不測の損害になるかが焦点のようです。
次回をお楽しみに!!

監修:社会保険労務士法人中小企業サポートセンター



投稿者 社会保険労務士法人中小企業サポートセンター

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